
「マナビノシクミ」は一過性の研修で終わらせません。それは、誰もが「教える人」になり、誰もが「学ぶ人」になる、持続可能な学習文化を組織に根付かせるための挑戦です。
組織の成長を特定の優秀な個人に依存するのではなく、社員一人ひとりが育成者となる未来を築く必要があります。この仕組みは、日々の業務の中で学びとふりかえりを繰り返すことで、全員が自律的に成長し続ける組織へと変革をもたらします。
事例:前回、ユウキの行動が組織全体の変化を促していることをお伝えしました。人前で話すのは得意ではない彼ですが、今、どのような目標に向かって次の一歩を踏み出そうとしているのでしょうか。
教えることに自信を得たユウキは、今、新たな目標を見つけました。それは、自分自身が「マナビノシクミ」を体験したように、今度は僕が誰かの背中を押してあげること。新入社員や後輩育成に積極的に関わりたいと考えるようになりました。
「僕たちの仕事は、成果を出すことだけじゃない。その成果を、未来につなぐことだ」
彼は、育成の責任が上司や教育担当者だけにあるのではなく、全員が担うべきものだと考えるようになりました。ユウキの行動は、組織が優れた個人に依存するのではなく、社員一人ひとりが育成者となる未来を築くための第一歩を示しています。彼は今、自分の内向的な性格は変わらないけれど、自分の価値を肯定できるようになったという実感とともに、日々を過ごしています。
次回:第7回(最終回)『あなたの成功は、次世代の希望になる』に続く