
「マナビノシクミ」が真価を発揮するのは、一人の学びがチーム全体に波及していくときです。この仕組みは、小さな成功体験が共有されることで、組織全体のDX推進が加速し、自律的な改善文化が生まれることを可能にします。
個人の成功が共有され、それが次の成功を生む。この連鎖反応は、組織を内側から変える力を持っています。社員一人ひとりが「自分もできるかもしれない」と感じるようになり、組織全体のパフォーマンスが自然と向上していくのです。
事例:前回、教えることの楽しさに気づいたユウキ。彼の小さな挑戦が、どのような大きな変化を組織にもたらしたのでしょうか。
ユウキが教えた同僚は、教わったツールを使い、自分たちの作業も改善することに成功しました。その同僚が、さらに別のチームのメンバーにもそのノウハウを教え始めました。部署のあちこちで、メンバーが自発的に改善を試みる動きが活発になり、それぞれの間で新しい知見が共有されるようになりました。
「ユウキのおかげだよ!」
そう言ってくれる同僚の笑顔を見て、ユウキは大きな達成感を味わいました。自分の教えが、同僚たちの成功につながっていく。この小さな「成功の連鎖」を目の当たりにして、彼は自分の経験が、こんなにも多くの人の役に立てるなんてと、改めて気づきました。彼の個人的な成長が、組織全体のパフォーマンス向上へとつながる様子が明確に見られるようになりました。
次回:第6回『なぜ、教え続けるのか?持続可能な学習文化の構築』に続く